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一般財団法人 ジオ政策研究所 GIO PUBLIC POLICY RESERCH INSTITUTE

セミナーseminar

2012年セミナー

 2012.6.1  第3回ジオセミナー「大阪を変えるスマートシティ」 RETURN  

日時:2012年6月1日(金) 午後6時00分〜8時30分(質疑含む)
会場:大阪大学中之島センター《10F 佐治敬三メモリアルホール》

     

6月1日大阪大学中之島センター佐治敬三ホールを会場に、ジオ政策研究所の第3回セミナーが開催された。このセミナーは、一般社団法人関西中小企業研究所、一般社団法人生産技術振興協会、一般財団法人日本教育支援機構が協賛。
 講師陣には、竹山修身堺市長、田中誠太八尾市長、吉田謙吾大阪市環境局エネルギー政策担当部長など行政の最前線の方々が参加してのお話を伺う貴重な機会となった。また、日本IBM株式会社今野玲官公庁サービス部長から、IBMが世界で展開するスマーターシティプロジェクトの実際を伺った。会場一杯の130人が熱心に聞き入った。

 スマートシティとは、省エネルギーや、地域のエネルギーの効率的な管理だけでなく、もっと進んで「社会問題、都市問題の解決に、IT技術をいかそう!」という取り組み。
 いまでは、ビッグデーターの活用という考え方が示され、「3000万人が加入するコンビニカードで、時間帯や天候による売れ筋の予測」「顧客の年代性別や店舗と家の距離もリアルタイムで把握」「渋谷駅周辺、昼の?時に○○○万人の位置情報をスマートフォンのGPSで検知―災害時の帰宅困難者の誘導システムを開発」「急ブレーキが集中する道路の状況をカーナビデーターで検知―道路改良の優先順位に活用」などのアイデアが次々と打ち出されている。

 竹山堺市長からは、「クールシティ堺」の取り組みとして、10MW、3000世帯をまかなう関西電力のメガソーラー発電所が、2011年9月稼働。シャープと関西電力の技術の結晶が堺にできた。この事を受けて、民間にKWあたり7万円の補助を出し、「まちなかソーラー発電所事業」を展開中。平成25年には1万世帯分を発電する。晴美台や泉北ニュータウンでネットゼロエネルギーハウス(再生エネルギーの活用などで、年間1次エネルギー消費が正味でゼロに近づける)を作っていく事が報告された。
 IBM今野部長からは、都市運営の新たな手法としてのスマーターシティの発想を提案いただいた。情報の多様化、大量化、複雑化と処理技術の向上という現状をふまえて、可視化、最適化、高度な分析と行動へ結びつける。行政のトップが様々なデーターの住民に見える化と、行政の最適化をおこなうシステムが、スマーターシティ。ストックホルムでの排ガス規制のための通行時間帯による変動課金システム。ニューヨーク警察で有名になった「割れ窓理論」にもとづき犯罪発生の時間帯、地域のデーターを解析し対策をたてたシステム。ニューヨーク消防省の9.11を教訓に考えられた前建造物の情報の中央データーバンクシステム。デンマークで電気自動車のバッテリーを見える化して、風力発電の状況に合わせて、売電をよびかけ融通するスマートグリッドの実例の報告を受けた。
 2部では、大阪市吉田部長から、「咲洲スマートコミュニティ実証実験事業」として、地下鉄の温度変化の少ない空間や送電網の利用などにより、咲洲の地域の施設間を電力線と熱導管に接続、エネルギーを双方向に需給させてコントロールする。いわゆる地域EMSでの制御の実証実験に取り組む報告がされた。
 田中八尾市長からは、大阪府の中部に位置する9市ではじめた図書館ネットワーク、災害ネットワークの活用の紹介とともに「子ども支援システムースマーターキッズ構想」として、母子手帳からはじまる子どもの成長記録を、学校と連携してつくり、子育て、教育、医療というこどもを支援する情報の共有化の提案がされた。

 各行政で実践されているITの活用のアイデアを進めるためにも、広域行政の大切さをあらためて感じる内容となった。

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